大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です

甲状腺機能低下の時はレプチンのことも考える

甲状腺機能低下にも色々なパターンがあります。

・TSH(甲状腺刺激ホルモン) 0.94
・FT3 1.98
・FT4 0.90
・PRL(プロラクチン)5.23

こういうパターンどうしますか?
いわゆるlowT3症候群てやつです。

甲状腺ホルモンは全身の代謝を司っています。
視床下部→下垂体→甲状腺とホルモンの伝達があり分泌されます。
部長→課長→平社員という感じです。

視床下部からTRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)、下垂体からTSH(甲状腺刺激ホルモン)、そして甲状腺からT3、T4が分泌されます。
※甲状腺ホルモンはタンパク質とくっ付いてますが、働くのは遊離したものなので、血液検査ではFt3、FT4でみます。

通常、甲状腺ホルモン(特にFT3)が低下するとTSHやTRHが上がってきます。平社員が働いてないから課長部長が叱咤激励するのです。

ちなみにTRHはプロラクチンの分泌も促します。プロラクチンはおっぱいを出すホルモンです。

でも、今回のケースのクライアントさんはTSHもプロラクチンも上がっていませんでした。
このようなケースはlowT3 症候群と呼ばれます。

なんらかの理由でエネルギー消費を節約するための生体反応なのです。
lowT3症候群の原因は様々ですが、「TRHの上流にレプチン がある」というのは覚えておいてください。

レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、食欲を抑制したり、交感神経をONにして代謝を上げたりします。肥満によってレプチンが出過ぎていると抵抗性を起こして効きが悪くなります。

レプチンはCRP(インターロイキン6 など炎症性のサイトカインにより誘導されるタンパク質)とくっ付くと効かなくなるので、CRPはレプチン 抵抗性があるかの1つの指標になります

ですので、結論としてはレプチン増やす、または効きを良くすればいいのです。レプチンは免疫にもダイエットにも深く関わるので重要トピックです。

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lowT3に関してはまたそのうち書きます。
ではまた^_^