「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」
分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の分子栄養学講座」岡洋介です。
「ブラジル産の鶏肉は危険❓」
「ウソは良くない」
これは影響力のある某医師が発信していました。その他にもネット上では様々なことが書かれています。
以下、よくネットなどで言われていることについても含めポイントを書いていきます。
詳しく調べたい人はググってデータなども自分で調べてみることをお勧め致します。
〜が言っていた、〜に書いてあったなど何も調べずに鵜呑みにすると間違った知識によって自分の行動を決めてしまっていたり、ウソを広めてしまったりすることにもなります。
調べた上であとは個人の判断です。
◇安全性
・ホルモン剤
ブラジル動物性タンパク質協会で使用が禁止されています。
ホルモン剤の効果が出でくるのには60日位かかると言われています。
鶏肉(ブロイラー種:日本での表記は若鶏)は40数日で出荷されます。
ホルモン剤を使う理由やメリットがないです。
・抗生剤
これは日本でも使われています。
食肉の生産1kgあたりの抗生剤使用量(2010年のデータ)
・ブラジル:44.5 mg
・日本:100.9 mg
抗生剤は病気の予防のためだけでなく、成長を早める効果もあるようです。
ただ、ブラジルでは成長を早める目的での使用は禁止されています。
◇飼育環境
画像は日本の養鶏場です😭
・World Animal Protectionのブラジルの畜産動物の福祉の格付けはB判定、一方の日本はD
例えば飼育密度について、
ブラジル飼育密度は28.5 kg/㎡が平均
日本は46.68kg/m
◇ブラジル産の鶏肉が安い理由
土地が広く安い、人件費が安い、飼料を国産でまかなえる。
海外では胸肉の方が需要が高く、もも肉は安く取引される。
なので胸肉は日本国産の方が安い。
日本は土地が狭く高い、人件費高い、飼料はほとんど輸入品。
◇アメリカが危険だから輸入禁止にしている?
輸入していないのは、アメリカは世界最大の鶏肉生産国であり、ブラジル産鶏肉に価格優位性もないからです。ついでに言うなら日本産鶏肉も輸入許可されていません。
◇ブラジルの自国民はブラジル産の鶏肉を危険だから食べない?
ブラジル産の70%が自国で消費されています。
ブラジルは養鶏産業においては生産量も輸出料もトップクラスで、日本よりも先進国と言えます。ブラジル産鶏肉は基準の厳しいEUの基準も満たしています。安全性などの面において日本国産と遜色ないと言えるでしょう。
ただし、
2017年にブラジルの食肉加工業者が賄賂を渡して衛生基準に満たさない食肉を出荷・販売していたり、2018年にデータの改ざんが行われていたりというニュースもあります。
ここで問題となった食肉加工施設に関してはEUから輸入禁止にされています。
これは新興国、途上国のモラルの低さがあるかもしれません。
ただ、これも個別の業者で行われたことであり、数年前に日本でも食品偽装が問題になりましたよね。
ざっとこんな感じ。
このような事実を基にメリット・デメリットを考慮して、あとは個人の判断で。
ネットの変な噂を広めたり、事実でない情報で自分の行動を決めてしまうのはどうかなということです。
先日の糖質制限やファスティングの記事でも書きましたが、一般人からしたらトレーナーのブログやSNSは多少の影響力があるんです。
僕自身もまだまだですが、責任を持って仕事していきたいですね。
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