大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養セミナー「トレーナーの為の栄養学講座」
岡洋介です。

インスリン抵抗性にカルニチン?覚えておきたいカルニチンの重要な働き⁉️

カルニチンの働きとして脂肪酸をミトコンドリアに運び込むことは皆さんご存知だと思います。

今日はもう一つ、ミトコンドリアでアセチル基の緩衝材として働いているという話。
これによってインスリン抵抗性を改善するのです。

ややこしいので先に結論を簡単に言うと
「カルニチンは細胞内の代謝の渋滞を解消することでインスリン抵抗性を改善に役立っている」

では本文。
運動時や食事の時は円滑に代謝を回す必要があります

脂肪酸がエネルギーとして使われるにはCoAがくっ付いてアシルCoAになる必要があります。
そしてβ酸化でアセチルCoAが沢山作られます。

解糖系からもピルビン酸が生成されCoAがくっ付いてアセチルCoAができます。

この時にアセチルCoAが余っているとピルビン酸→アセチルCoAが阻害されます。

つまり、遊離CoAが足りなくなると代謝が滞ってしまうのです。

ですのでそのような状況ではカルニチンはアセチルCoAのアセチル基を自分にくっ付けてアセチルカルニチンとなり、遊離CoAを確保しています

要するにミトコンドリア内のアセチルCoA/遊離CoAを調節しているのです

ある実験ではインスリン抵抗性のある患者にカルニチンを使ったところ、インスリン抵抗性が有意に改善しました。

アセチルカルニチンは細胞外に出て尿として排泄されたり、脳においてはコリンにアセチル基を渡してアセチルコリンという神経伝達物質を生成したりします。
サプリで使う場合は脂肪燃焼にはLカルニチン、脳機能のためにはアセチルLカルニチンという感じです。

ではまた🙂

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