大事なのは方法論ではなく評価に基づいた個別化アプローチ!

分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の分子栄養学講座」岡洋介です。

今回は「クライアントやそのご家族、自分の周りの大切な人が癌になってしまったら⁉️」
という話です。

まず、おかしな代替医療や〜が癌に効くとか、…を摂取すると癌が消えるとか変な情報に振り回されないようにしましょう。

あくまでも体の仕組みに基づいて科学的にアプローチしましょう。


癌にかかると多くのケースとして悪液質(炎症物質により代謝変化が起こりエネルギー需要が高まっている状態)によりどんどん痩せ細っていきます。

これは炎症物質がタンパク質の発現に影響を与え、エネルギー産生回路の酵素の活性度合いに変化が生まれるためです。

ミトコンドリア でのエネルギー産生は落ち、糖新生の回路が活発になります。

糖新生はグルコースを1分子作るのに6ATPを使うという効率の悪い回路です。

これにより筋肉や脂肪の分解が活発になりどんどん痩せ細っていきます。

医師はとにかく体力をつけて下さいと言いますが具体的なアドバイスはできません。

悪液質対策として

✅ 炎症の抑制

✅ エネルギーの確保

✅ 適度な運動

が必要になります。

✅ 炎症の抑制は脂肪酸組成のアプローチ、ヒスタミンの抑制となります。

普段摂取している脂肪酸が細胞膜の材料となり、細胞膜の脂肪酸を使ってエイコサノイドという局所的に働くホルモンのようなものが作られます。

脂肪酸の種類によって炎症を増強するエイコサノイドや抑制するエイコサノイドが作られます。

脂肪酸について2:14〜6:14辺り

https://youtu.be/sTmO8i2VPNk?si=-t7duUs8347y___O

ヒスタミンも炎症を増強します。

食事由来の摂取や分解酵素がちゃんと働けるようにしましょう。

ヒスタミンについて3:00〜6:40辺りです。

https://youtu.be/8ViVXSy5u6M?si=ZvYv-SHdZr2Vi4Rg

脂肪酸組成の対策としてEPA+DHAとして2〜3000mg、γリノレン酸500mg〜、リノール酸の多い一般的な植物油や動物性の油でのアラキドン酸の摂りすぎに気をつける、加工食品を控えるなど。

ヒスタミン対策としてヒスタミンを多く含む食品の摂りすぎに注意する、分解酵素の活性化のためにビタミンB6やビタミンCなど。

その他、炎症を抑制するものとしてビタミンDの大量摂取も必要です。

25(OH)Dという項目で70位を目指しましょう。

速やかに血中濃度を上げていくためにビタミンDとして5000〜10000iu位

 

✅ エネルギーの確保については単に食事の摂取量を増やすだけでなく、

食欲や消化能力を考慮すること→塩酸ベタインや消化酵素、補食、マルトデキストリン、EAA、mctオイル など

体重1kgあたり〜35kcal位

ATP産生のために→B群、Mg、鉄、カルニチン、その他亜鉛など。

(血液データも見ながら)

✅ 適度な運動というのは筋肉の分解を少しでも抑えるために体と相談しながらトレーニングをするということです。

BFR(加圧)など少ない負荷で運動しましょう。

筋肉を動かすことは糖代謝の感受性を上げたりと代謝面でもメリットがあります。

そしてもう一つ大事なこととして

✅ 副腎疲労対策

があります。

癌患者は持続的な炎症やストレス、低血糖により副腎疲労になりやすいです。

これは本人だけではなくご家族もです。

副腎疲労になるとうつや無気力などのメンタル症状や免疫が抑制されてしまったりと治療に大きな影響を与えてしまいます。

こちらも副腎疲労の動画を参考にしてみて下さい。

ということで、私たちトレーナーのアドバイスによって予後を大きく変えることもできます。

単に筋トレのやり方やダイエットだけしかアドバイスできないと、、、。

ではまた🙂