「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」
分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の分子栄養学講座」岡洋介です。
「痛み止めを飲むと胃が痛くなったり咳が出やすくなるのは何故❓❓」
先日の記事のエイコサノイドに関連した話です。
痛み止めの薬を飲むと胃が痛くなるから胃薬が一緒に処方されたりしますよね。
他にも常用していると潰瘍のリスクにもなったり、咳が出やすくなったりします。
これは何故なのか?はエイコサノイドを理解するとスッキリ理解できます。
ざっくりいうとΩ3系の脂肪酸からは炎症を抑制するエイコサノイドが作られ、Ω6系の脂肪酸からは炎症を惹起するエイコサノイドが作られるんでした。
画像のアラキドン酸からのエイコサノイドの代謝(アラキドン酸カスケード)を見ていきます。
ロキソニンなどの非ステロイド性の痛み止めはシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害して、その下流の炎症性のエイコサノイドの生成を阻害すると同時に胃粘液の分泌も抑制してしまいます。
これが胃が痛くなる理由です。
そして、シクロオキシゲナーゼを阻害すると、アラキドン酸カスケードはもう一方のリポキシゲナーゼの方に行くので、ロイコトリエン(LT)の生成が増えてしまい、咳が出やすくなったりするのです。
ちなみにステロイド性抗炎症薬やストレスによって分泌されるコルチゾールというホルモン(ステロイドホルモン)は、ホスホリパーゼA2という細胞膜からアラキドン酸を切り出す酵素を阻害するので、アラキドン酸カスケード自体が抑制されて免疫力も低下します。
このようにエイコサノイドを理解しておくと色々なことが理解できるようになり、クライアントからの相談にも対応しやすくなります。
栄養状態の個体差(ホルモン・代謝・消化)をデータで評価して、栄養指導した結果の効果測定をしていく。
これに基本的な生化学や生理学を学ぶことによって「なぜ?どうして?」が理解できるようになり、クライアントへのアドバイスもフワッとしたものから具体的なものになります。
もっとクライアントに貢献したい方。
もっとクライアントに信頼されたい方。
トレーナーの為の分子栄養学講座 第2期は5月スタート予定です!
ではまた🙂