大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 

分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です。

 

バセドウ病や橋本病はどうする⁉️」
「食事を守っているのに痩せない、、、💦
「20数年ぶりに薬を辞められました❗️」


トレーナーのあなた。

甲状腺機能や自己免疫疾患へのアプローチは大丈夫ですか?

女性は診断が付くほどではないけど微妙に甲状腺機能が低下していたり、あるいはバセドウ病や橋本病などの自己免疫疾患に罹患しているケースも意外と多いです。
橋本病に関しても310%と結構多いです。

このような方がカウンセリングに来た時、または入会した時どうアプローチしますか?
食事を守っているのに痩せないというケースはかなり多いです。

甲状腺ホルモンは全身の代謝を司っています。
視床下部からTRH→脳下垂体からTSH→甲状腺からT4、T3が分泌され全身の組織で作用します。

甲状腺機能が低下していれば代謝が低下して痩せにくいです。

バセドウ病は脳下垂体からのTSH(甲状腺ホルモン刺激ホルモン)の受容体に対する抗体が作られてしまい、抗体がTSHの受容体を刺激して過剰に甲状腺ホルモンが分泌されてしまいます

症状として

・疲れやすい

・汗が止まらない

・動悸がする

・イライラする

・食欲増進

・下痢

・筋力低下

・甲状腺の腫れ

・眼球突出

などの症状が出て、日常生活に影響が出るので治療の必要があります。

治療としては薬(メルカゾールなど)で甲状腺ホルモンの合成を阻害して甲状腺ホルモンをコントロールしたり、放射性ヨウ素というものを摂取して甲状腺を壊したり、手術したり。

一方の橋本病は甲状腺に対する抗体が作られてしまい、甲状腺ホルモンの分泌が低下してしまいます

治療としてはチラージンという薬で甲状腺ホルモン(T4)を摂取します。

 

では薬を飲めば解決なのか?

というとそんなことはなく、根本的な治療ではないですしコントロールが難しいケースもあります。

例えばうちのジムに入会されたバセドウ病のクライアント様のケースではコントロールが難しかったらしく、薬で内因性の甲状腺ホルモンをがっつりブロックしてチラージンで外から甲状腺ホルモンを入れてコントロールという方法をとっていました(ブロック補充療法)。

このクライアント様は昨年の夏位に入会されて、バセドウ病で10年以上も(→3月29日訂正、お話を再度聞いたところ出産前からなので20年以上とのこと)甲状腺ホルモンの合成を抑える薬とチラージンを両方摂取していました。
代謝を抑え目にしているのでかなり痩せづらいのです。

このようなケースでは抗体が作られないようするという根本的なアプローチが必要になります。

本来免疫細胞は「自己か非自己か」を見分けて、自分以外を攻撃します。

しかし自己免疫疾患では自分のタンパク質などに反応してしまい攻撃してしまうのです。

要は過剰に免疫が反応している状態です。

花粉症対策は⁉️の記事でも書きましたが、免疫のバランスをとる必要があります。


過剰に免疫が反応している場合は、
Th1Th2のバランスをとること、そして制御性T細胞(Treg)を誘導して免疫を抑制すればいいのです。

Tregを誘導するには短鎖脂肪酸(特に酪酸)やビタミンDが重要です。

免疫細胞には短鎖脂肪酸やビタミンDの受容体があるからです。

短鎖脂肪酸は腸内細菌が食物繊維を代謝することで作られます。

食物繊維は腸内細菌のエサとなる発酵性のものとそうでない非発酵性のものとを組み合わせて、大腸で満遍なく発酵が起るようにしましょう。

発酵性のものだけ摂ると、大腸の入口の方ばかりで発酵が起きて、出口の方では発酵が起こりにくくなってしまいます。

そして腸内細菌は多様性、バランスが大事なので同じ食物繊維ばかり摂っているとそれを好む腸内細菌ばかりが増えてしまいます

発酵性の食物繊維も多様性、バランスが大事です。

ビタミンDに関しては適切な血中濃度を保つこと
(このクライアント様には70迄上げていただきました)

血液データの25OHDが最低40以上。
20未満は欠乏、30未満は不足です。

そして、そもそも慢性的な炎症があると免疫のバランスは乱れてしまいます
腸、口腔、上咽頭のケア。肥満も炎症です

このようにアプローチを続けた結果、(もちろんご本人の努力で)かなり痩せることができました。
そして薬も辞めることができました。
(※バセドウ病の場合は一時的に抗体値が下がって薬を辞めても再発するケースが多いです。
免疫にアプローチするという根本的なアプローチが必要です。今回のケースは抗体値が今までになく下がって且つ安定していたので医師との相談の結果、断薬になりました。この薬(メルカゾール)は肝臓に副作用が出ることがあり、この方もASTやALTが上昇していましたが、断薬により改善しました。本当に良かったです)

自己流や短期のダイエットジムに通ったけど痩せられなかったというお悩みを抱えている方が沢山いらっしゃいます。

是非皆さんが救ってあげて下さい!

ではまた🙂