「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」
分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養セミナー「トレーナーの為の分子栄養学講座」岡洋介です。
今回の記事は僕のジムのHPに載せてるものを転載しました。
「大豆ってどうなん❓」
大豆はヘルシーなイメージがあったり、女性ホルモンのような働きをするから良いというイメージがありますよね。
実際にはどうでしょう?
ジムの体験や入会した時に食事の聞き取りをすると、女性の方は豆乳を体にいいと思ってか、結構な割合で積極的に摂取している方が多いです。
大豆には生物毒があります。
植物には子孫を残すために食べられないように毒を持つものがあるのです。
大豆の毒性のあるものとして
✅ ゴイトロゲン
これは甲状腺機能に悪い影響を与えるとされています。
ただし、これは動物実験での大量摂取での実験によります。
人での一般的な摂取量による甲状腺機能低下などの臨床報告はないとされています。
※アメリカなど、海藻や魚をあまり食べない地域では甲状腺ホルモンの材料であるヨウ素が不足しがちです。
アメリカでは大豆粉乳を摂取していた子供に甲状腺肥大が見られたという報告があります。
ですので、今現在すでに甲状腺ホルモンの値(TSH、FT3、FT4)が※適正値でない方はやはり気をつけた方がいいです。
※基準値じゃないですよ!
加熱や発酵で減少。
✅ フィチン酸
これは鉄や亜鉛などのミネラルとくっ付いて体から排出してしまうものです。
これはバランスの良い食事でミネラルがしっかり摂取できている方はそんなに問題になりません。
しかし、今現在ミネラルが不足しがちな方はやはり気をつけた方がいいです。
浸水、発酵、発芽で減少。
✅ トリプシンインヒビター
これはタンパク質を分解する酵素を阻害してしまうものです。
要するに消化が悪くなるということです。
加熱や発酵によって減少するのですが、豆乳にはおよそ13%が残存すると言われています。
腸の健康のことを考えると豆乳はたまに飲むくらいにしたいところです。
以下は生物毒ではありませんがホルモンなどに影響を与えます。
✅ イソフラボン
これは女性ホルモンのエストロゲンのような働きをすると言われています。
エストロゲンは代謝を上げたり、骨粗鬆症を予防したりの効果はあります。
しかし、これはあくまでもう1つの女性ホルモンのプロゲステロンとのバランスによるのです。
エストロゲンがプロゲステロンに対して相対的に高くなってくると、PMSなどエストロゲンの嫌なところが出てきます。
更年期の方に関しても、エストロゲンよりもプロゲステロンの方が低下が大きいため、イソフラボンを積極的に摂取してエストロゲンを増やしてしまうと余計に症状がキツくなる可能性があります。
現代ではただでさえ環境ホルモンの問題でエストロゲンが相対的に高くなりやすいのです。
環境ホルモンとは、プラスチック容器や米国産牛肉・牛乳、ダイオキシンなどが体でエストロゲンの様な作用をしてしまうものです。
ですので、やはり積極的に大豆を摂ってイソフラボンを摂取するというのは気をつけた方がいいです。
ちなみに2006年の食品安全委員会の報告によると、1日に摂取するイソフラボンの上限として75mgとしました。
これはイタリアの研究で閉経後女性に1日150mgのイソフラボンを5年間与えたところ子宮内膜増殖症になる確率が有意に上昇したという結果から、この半分の75mgを上限としたものです。
✅ レクチン
レクチンはタンパク質で、体に悪い影響を与えると言われています。
医学博士のスティーブン・R・ガンドリーによる「食のパラドックス」という本ではレクチンをすごく悪いみたいに書いてありましたが、、、。
大豆のレクチンに関してはあまり気にしなくていいでしょう。
レクチンにも色々種類があり、体に有益な作用をするものもあります。
加熱や発酵により減少します。
まとめ‼️
大豆はあくまでもバランスよく食べるくらいで積極的に摂取するものではない❗️
特に豆乳を毎日飲むとかはナンセンスです。
ではまた🙂