大事なのは方法論ではなく個体差の評価! 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です。

脂肪がどういうふうに合成されるか理解してますか?

今日は基礎の基礎です。中性脂肪は頭の部分がグリセロールで、足の部分が脂肪酸で、グリセロールに脂肪酸が3つくっ付いたクラゲみたいな形をしています。

頭の部分のグリセロールは解糖系で作られます。
足の部分の脂肪酸は余ったアセチルCoAから作られます。

アセチルCoAが余ってるというのは、簡単に言うとエネルギー過剰の状態、食べ過ぎです。もう十分にATPがある状態。

図のTCA回路を見ると、クエン酸からイソクエン酸に変換する酵素がATPが足りてると抑制され、ミトコンドリア から出て脂肪酸合成経路に行きます。

アセチルCoAにCO2が付いてマロニルCoAとなり、そこからアセチルCoAがどんどん添加されていき炭素が2個ずつ繋がって脂肪酸になります。

ですので、脂肪酸はアセチルCoAから作られるので、別に食事で脂質を摂ってなくても糖質過多でアセチルCoAがどんどん作られて余れば脂肪酸が合成されます。

特に清涼飲料水などで果糖(果糖ぶどう糖液糖)を大量に摂取すると太りやすいです。

果糖は解糖系に横入りし、律速酵素(その代謝経路の活性具合を決める酵素)を迂回するのでどんどん代謝が進み、アセチルCoAがスピーディーに作られるのです。

ちなみに食後に季節のフルーツを少し楽しむくらいならあまり問題になりません。腸で食後は腸でブドウ糖に変換する酵素が活発になるからです。

基礎的なことでもなんで?どうして?がしっかり分かってるとクライアントへの説明もしっかりできます。