「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です。
「ビタミンAについて」
クライアントから以下のような質問があったのでビタミンAについて書きます。
「以前から目の渇きが気になっていて、先日眼科に行ったところ、特に異常はないと言われ目薬をもらった。それを使っているが改善しない。何が原因でしょうか?」みたいな感じで聞かれました。
まずはこのように受診して、器質的な疾患がないか確認することが大切です。
その上で。
粘膜と言えばビタミンAです。
人によっては唾液の量が少なく、パンやクラッカーなどのモソモソしたものを飲み物がないと飲み込めないとか。
ビタミンAが不足する原因は?
・摂取量が足りていない
・吸収できていない
・甲状腺機能が低下している
・お酒や揚げ物を頻繁に摂取している
ビタミンAは脂溶性のビタミンで主にレバー、卵など動物性食品に多く含まれます。
脂に溶けるビタミンなので、胆汁酸が少ないと吸収が落ちます。血液データではLDLが指標となります。肝臓で作られたコレステロールの約8割が胆汁酸になるからです。
野菜に含まれているのはいわゆるビタミンAの前駆体で、βカロテンなど。
これは体の中で必要に応じてビタミンAに変換されます。
この変換に甲状腺ホルモンが必要です。
あるデータによると日本人のビタミンA摂取の7割が野菜由来といわれています。
ですので、甲状腺機能が低下し、変換効率が落ちると、ビタミンAが不足するリスクがあります。
ちなみにβカロテンをビタミンAに換算すると、吸収と変換でおよそ12分の1くらいとされています。
そしてお酒や揚げ物を頻繁に食べている場合について。
ビタミンAはレチノイドの総称でレチノール、レチナール、レチノイン酸です。
体内ではレチノールが脂肪酸とくっ付いてレチニルエステルとして主に肝臓に貯蔵されます。必要に応じてレチニルエステル→レチノールとなり、タンパク質とくっ付いて標的細胞に運ばれていき、細胞内でレチナールやレチノイン酸に代謝されます。
その代謝にはアルコールの代謝や過酸化脂質の2次生成物であるヒドロキシノネナールの代謝と同じ酵素であるアルコールデヒドロゲナーゼやアルデヒドデヒドロゲナーゼが使われます。
補酵素には亜鉛やナイアシン (NAD+)が必要です。
ですので、お酒や揚げ物を頻繁に食べている場合は亜鉛やナイアシン が不足するリスクがあります。
まとめ
・甲状腺機能が低下している場合は、しっかり動物性のもの(レバーとか)を意識して摂る、場合によってはサプリを使う。
※ビタミンAは長期の大量摂取は副作用があるので、高容量の海外性サプリは数日おきにするなど調整しましょう。
・胆汁酸が少なければければサプリなどで補う
・お酒や揚げ物は程々に、亜鉛やナイアシンも意識して摂取する
亜鉛やナイアシン 、甲状腺ホルモンの状態を血液データから判断できますか?
そして甲状腺ホルモンは副腎ホルモンや性ホルモンとも相互作用します。
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