「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」

分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養セミナー「トレーナーの為の分子栄養学講座」岡洋介です。

「ピロリで痩せられない⁉️」

先にまとめ

✅ ピロリ感染で鉄↓→エネルギー↓→代謝低下

✅ ピロリ感染でインスリン抵抗性↑
で痩せにくくなる

まれに
✅ ピロリ感染でグレリン↓で食欲↓だったのに、除菌することによってグレリン↑で食欲↑で逆に太るパターン

✅ ピロリは除菌に関しては様々な情報があるが基本的には除菌。

除菌しないことでの胃がんのリスクに対して除菌したことでの腺がんの罹患率は50分の1。

では本文に入ります。
論文ではピロリと肥満の相関については割れます。

まだメカニズム的に解明されていないところが多々あるのですが、なぜ割れるのか。

ピロリで太る人もいれば痩せる人もいるし、除菌後に太ってしまう人もいるのです。

「ピロリ感染するとグレリンの分泌が減ります。」

◆グレリンは食欲↑のペプチドホルモンなので、ピロリ感染により食事量↓、除菌すると食事量↑の可能性も。

→この場合はピロリ感染で痩せていて、除菌後に太ってしまうパターンです。

 

◆グレリンはインスリンの働きを抑制します。

・膵臓ではインスリンの分泌を抑制、脳ではインスリンからのシグナリングを阻害→インスリンによる摂食抑制が効かない。

・グレリンは炎症性サイトカイン(シグナル物質)を抑制する働きもあるのですが、これを抑制できないとインスリンシグナルを阻害してしまい、インスリン抵抗性↑。

→この場合はピロリで痩せられないパターンです。

つまり、この2つのどちらの影響が大きく出るかによって結果が変わる可能性があるのです。

グレリンの食欲による影響が大きく出るのか、それともインスリンの働きが悪くなることによる代謝の影響が大きく出るのか。

基本的にはピロリ感染があるとマイナスの影響の方が大きいです。

他にも代謝の観点では

・ピロリ感染すると鉄↓でエネルギー↓、そのうち甲状腺ホルモン↓で結局痩せにくくなる

・低血糖症状

・ピロリ菌は胃酸にやられないようにアンモニアを出して酸を中和して生き延びています。

アンモニアは人体にとっては有害です。

肝臓ではアンモニアを尿素に変えるためにエネルギーを無駄に消費します。→疲れやすい

脳細胞ではアンモニアによって細胞死を引き起こす可能性があります。
その毒性を緩和するためにエネルギーを無駄に消費します。→疲れやすい

以上の観点から除菌が優先となります。
ピロリは痩せられないだけではなく様々なリスクがあります。

しかし、実はピロリ除菌によるデメリットも可能性としてはあります。

除菌することによって元々逆流性食道炎などがある人が、胃酸が増えることで炎症が悪化して食道がん(腺がん)になるケースです。

ただし、ピロリを除菌しないと胃がんのリスクはピロリがいない人に比べてかなり上がります。

胃がんに対する腺がんの羅漢率は50分の1に過ぎません。

もちろんケースバイケースですが、多くのケースでは除菌する方がメリットが大きいのです。
ネットなどのセンセーショナルな記事に惑わされず、専門医に速やかに相談しましょう。


治療と並行して、漢方の人参養栄養湯にはグレリンを増やす作用があるので、摂食調整や血糖値調整がうまくいくかもしれません。

また、ブロッコリースプラウトなどに含まれる「スルフォラファン」はピロリの除菌に効果があるとされています。

ダイエットでうまくいかない、原因がよく分からない不調のあるクライアント。

検査を勧めてみましょう!

ではまた🙂